今週は、イチロー氏がアメリカ野球殿堂入りを果たしたという素晴らしいニュース。個人的には、2019年に東京ドームで行われた引退試合を観戦した貴重な体験があります。試合前のウオーミングアップのキャッチボール姿まで、見逃すまいと双眼鏡で追っていたことを思い出します。

記者会見で非常に印象的だった発言が、「大リーグで日本人選手が活躍する礎を築いたが、現状をどう感じているか」という質問に対する回答です。日本人選手のために何か切り開けるかとか考える余裕はなく必死にやってきたと話した後に、初めてシアトルに来てから25年経つが、日本人選手がまだこんなに少ないのかという感触、各チームに1人、2人いるのではないかと期待していたが、まったくそこまで届いていないですと。

イチロー氏とは比べものにならない私のささやかな思いですが、私も米国留学をしていた若き日に、10年後には日本人はみな英語はペラペラになっているだろうと思っていました。あれから数十年、AI翻訳技術が進み、もしかしたら自力で話さなくてもよい時代に一歩足を踏み入れているかもしれません。それでも、流ちょうに日本語を話す外国人に出会うと感動して親しみを感じます。私たちの話す言葉は伝達だけでなく、感情のやり取りなのかもしれません。

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